フランス料理のソース

INDEX: ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ・ラ行
  基本となるだし汁・フォン
ア行
アルマンド(allemande)
白いルーに魚か肉のだし汁を加えて作ったヴルーテに卵黄を加えたものです。

アングレース(anglaise)
卵の黄身に砂糖を加えてよく混ぜ合わせたところに沸かした牛乳を加えて再び火にかけ、とろみをつけて仕上げたもので、菓子用のソースとして使われます。

ヴァン・ブラン(vin blanc)
白ワインのソース。エシャロットを炒め、魚のだし汁を加えたベースに白ワインを加えて煮詰めたもので、生クリームやバターなどを加えて仕上げます。

ヴァン・ルージュ(vin rouge)
赤ワインのソース。エシャロットを炒め、フォン・ド・ヴォーなどの褐色のフォンを加えたベースに赤ワインを加えて煮詰めたものです。また炒めたエシャロットに赤ワインを加えただけのものもあります。

ヴィネグレット(vinaigrette)
ワインヴィネガーとオリーブ油、サラダ油、クルミ油などのオイルを加えて作るソースです。ベースになるフォンを使わないので、加える香辛料や香草などでどの様にもアレンジできます。

ヴェルト(verte)
パセリ、クレソン、ホウレン草などの葉野菜をピュレにしたものをベースに、好みのフォンを加えたソースです。

オロール(aurore)
ソース・シュプレームにトマトを加えたもので、一般的にはオーロラソースとも呼ばれています。
カ行
カルディナル(cardinale)
魚のだし汁をベースとしたソースに、オマール海老の身や殻から出た赤い色のフォンを合わせたものです。

グリビッシュ(gribiche)
固ゆで卵の黄身に、刻んだ香草、ケッパー、マスタードなどを混ぜ合わせたマヨネーズ状のものに、固ゆで卵の白身を刻んで加えたもので、魚料理や仔牛の頭の冷製料理によく使われます。
サ行
サルミ(salmis)
特に野鳥料理に使われるソースで、香ばしく焼いた野鳥のガラと香味野菜にフォンとワインを加えて煮出し、骨の中のエキスを押し潰すようにしながら漉したソースです。

ザンガラ(zingara)
褐色のフォンにトマトを加えて煮出して仕上げたソースにトリュフ、牛舌肉、ハムなどの千切りを加えたものです。

シャスール(chasseur)
エシャロットとシャンピニョンを炒めて、白ワインを加えて煮詰めた後、褐色のフォン(フォン・ド・ヴォー)を加えます。

ジュヌヴォワーズ(genevoise)
ジュネーヴ風。魚のアラと香味野菜を炒め、赤ワインを加えて煮出した魚料理のソースです。鮭によく使われます。

ショロン(choron)
ソース・ベアルネーズに湯剥きした果肉部分を細かく切ったトマトを加えたものです。

ジョワンヴィル(joinville)
ソース・ノルマンドにエビバター(甲殻類の殻を多量のバターで炒め、そこにフォンか水を注いで煮出し、冷ましたときに上に浮く赤色素を含んだバター)、小エビ、トリュフを加えたものです。魚料理によく使われます。

スービーズ(soubise)
タマネギを色づけないように白く炒め、ソース・ベシャメルを加えたものです。茹で上げた(日本では炊き上げた)白米をつなぎにする場合もあります。

スミタヌ(smitane)
キツネ色に炒めたタマネギにサワークリームを加えたものです。
タ行
ディアーブル(diable)
エシャロット、ワインヴィネガー、白コショウなどを煮詰めてフォンを加え、仕上げにカイエンヌペッパーを加えた辛みを効かせたソース。鶏料理によく使われます。
ナ行
ナンテュア(nantua)
ベシャメルやヴルーテに白いフォン(魚のだし汁)を加えたベースに、エクルヴィスの身、またはエビバターを加えたものです。

ニューバーグ(newburg)
オマール海老を調理しながら仕上げるソースのことで、オマール海老をバターで炒め、マデラ酒、コニャック、カイエンヌペッパーなどで調理して、生クリームや卵黄などを加え、最後にオマールのコライユ(内臓、脳ミソ)でリエ(つなぐ)したソースです。

ノルマンド(normande)
魚(舌ビラメ)のだし汁、シャンピニョン、ムールやカキのエッセンスなどをベースにしたものに卵黄や生クリームをつないだものです。古い技法ではベースに魚のヴルーテを使用します。
ハ行
ビガラード(bigarade)
苦みの強いオレンジの皮を加えて煮詰めたソースで、主に鴨料理に使われます。普通のオレンジで作る場合には、ワインヴィネガーと砂糖を煮詰めてカラメル状にしたガストリックをフォンやオレンジ果汁で溶き伸ばして作ります。

フィナンシエール(financiere)
ソース・マデールにトリュフ汁を加えたものです。アーモンドの粉末にバター、卵白、砂糖を加えて焼き上げた菓子も同じくフィナンシエールと呼びます。

フォワイヨ(foyot)
ソース・ベアルネーズにグラス・ド・ヴィアンドを加えたものです。

ベシャメル(bechamel)
白いルーを牛乳で溶き伸ばしたもので、生クリームを加えて仕上げる場合もあります。一般にはホワイトソースと呼ばれています。

ベルシー(bercy)
基本的にはソース・ヴァン・ブランと同じです。パリのワイン集積場から由来した名のソースなので、ワインをベースにしたソースと解釈します。仕上げにパセリのみじん切りを入れる、または魚のだし汁を煮詰めたグラス・ド・ポワソンを加えるなど、肉料理に使う場合にはフォン・ド・ヴォーを煮詰めたグラス・ド・ヴィアンドを加えたりモワル(牛の骨髄)を加えたりもします。

ポワヴラード(poivrade)
ジビエ料理に使われるソースで、コショウの風味を効かせたものです。香ばしく焼いた野禽獣の骨と香味野菜にフォンを加えて煮出す際にコショウを多めに加えます。このソースをベースにグラン・ヴヌールなどに派生させます。
マ・ラ行
マデール(madere)
フォン・ド・ヴォー(古くはデミ・グラス)にマデラ酒を加えたものです。

マヨネーズ(mayonnaise)
卵黄にマスタード、コショウ、ワインヴィネガー、塩を加えて混ぜ合わせ、オイル(サラダ、オリーブ、クルミなど)を少量ずつ加えながら練り上げたものです。

モルネー(mornay)
ベシャメルに卵黄とすりおろしたチーズを加えたもので、グラタンなどのソースによく使われます。

リヨネーズ(lyonnaise)
旨いタマネギの特産地、リヨン地方の名のついたソースで、香ばしく褐色に炒めたタマネギに白ワイン、ワインヴィネガーを加えて煮詰め、さらにフォン・ド・ヴォーを加えたものです。

ロベール(robert)
タマネギを色づけないように炒めた中に白ワイン、ワインヴィネガーを加えて煮詰め、フォン(フォン・ド・ヴォライユあるいは薄目のフォン・ド・ヴォー)を加えてさらに煮詰めて仕上げにマスタードを加えます。
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